フェンダー、ツインリバーブに対する苦手意識(みたいなもの)を解く
ストラトやテレキャスなどエレキはもちろん、アコギやウクレレ、ベースに至るまで、ひたすらフェンダー・マニア、Fender freak なワタシなのだけれども、一つだけ苦手なアイテムがある。
他でもない、フェンダー製のアンプである。
デラックスリバーブはとりあえずOK。あんまり得意じゃないけど、まあいい。
よりによって、名機の誉れ高きツインリヴァーブがNGなのである。
何というか音が作りにくいというか、繊細すぎる(?)というか。
例えば、ジャズコことジャズコーラスこと Roland JC120。
あるいは、マーシャルの JCM900。
これらのモデルに比べると、どうにもストレートではないというか。
エフェクターと接続したときに、ポンと一発で音が決まらないというか。
名機ゆえにプレイヤーを選んでいるというか。
とにかく要するに何となくとっつきにくい感じが否めないのである。
んでもって。
週末も仕事に忙殺されまくりのワタシだったのだけれども、それでも何とか3時間ばかりを創出し、駒沢大学にある NOAH College @スタジオノア駒沢店へ。
ギタリストの鈴木健治さんを迎え、フェンダー 1968年 カスタムシリーズ、すなわち:
・ツインリバーブ
・デラックスリバーブ
・プリンストンリバーブ
の3台弾き比べをやるという、何とも贅沢なセミナーに駆けつけたのであった。
ワタシが鈴木さんを知ったきっかけは、MISIA のバックで鳴っていた超絶テクのギター。
その後、目黒のブルースアレイに鈴木さんのバンドを聞きに行ったりして、改めてそのギターを堪能したものだ。
ちなみにそのときのラインナップは鈴木さんの他に、ベースが種子田健さん、ドラムは山下達郎バンドのレギュラー、今は亡き青山純さんという、とんでもなく豪華な面々。
青山さんのご子息、青山英樹さんは、今や飛ぶ鳥を落とす勢いの BABYMETAL は神バンドで超絶ドラミングを披露しており、まあ何というか、色々と凄いのである。
そういえば、ブルースアレイのとき、ワタシは MISIA のCDを片手に楽屋まで押しかけ、鈴木さんにサインをもらったのでしたw
サインねだり野郎による、突然の楽屋来襲であったにもかかわらず、鈴木さんはニコニコと笑顔で応対してくれました。イイ人だw (あざっす!)
閑話休題。
んでもって、今回のセミナーでもやはりお約束、鈴木さんのスーパーなテクニックが炸裂しておりました。
つまり、エフェクターなしでも:
・アンプのヴィンテージチャンネルのトーンコントロールやボリューム、リバーブやトレモロ
・ギターのトーンやボリューム
・ピッキングする位置や強弱の調節
・フィンガリング
・アーミング
などを合わせ技で駆使して、クリーンからオーバードライブまで、縦横無尽に様々な音を作り出してしまうのであった。
デジタルなリバーブでは絶対に出せない、アナログなスプリングリバーブならではのテイストもしっかり表現していたし。
ワタシの場合、ギターのボリューム、トーン、共に常にほとんどフルテン。
アンプは一応それらしきセッティングをするものの、最終的な音作りは基本的に昨今隆盛を誇るスグレモノなデジタルエフェクター頼みなので、まさに目から鱗が落ちる状況。
エフェクターなしでもあそこまで音作りができてしまうとは、フェンダー恐るべし。
ストラトキャスター、そしてFender Silver Face、いわゆる銀パネの底力を見せ付けられた感じ。
そしてまた、それらの性能を120%引き出してしまう鈴木さんにも脱帽~敬礼なのでありました。
さすがプロフェッショナルなギタープレイヤーは違う。
ホント、良い音してました。
ところで、ツインリバーブ、デラックスリバーブともに、カスタムチャンネルの回路がベースマン仕様になっているとは知らなかった~w これ、ワタシにとっては何気に使える豆知識というか。つまり、例えば時間との闘いちっくなステージやリハの現場で‥‥‥(以下略w)。
後半ではエフェクターもしっかり登場。
個人的に超印象的だったのは、Ovaltone の Q.O.O. Blue edition である。
ハイゲインアンプのような音を醸し出しつつも、芯の抜けていない骨太なオーバードライブが心地良かった。また、見た目が美しいのも二重マル。
ちなみに鈴木さんがこの日に使っていた愛器、ストラトは、HSSのアメリカンプロフェッショナルシリーズ。
リアがシングルではなくハムバッキングなので、歪み系サウンドでも勢いシャープになりすぎず、何というかさりげなくウォームというかジャジーなのである。
一粒で2度オイシイのストラトでした。Ovaltone との相性もガッツリ決まってました。
というわけで、ワタシにとってはどうにも苦手意識の抜けないフェンダーさんちのアンプ、わけても気難しさが漂うイキフンのツインリバーブさんでしたが、『和合』というか、仲直りというかw、そういうもののきっかけ、或いは糸口みたいなものは得られたかなという印象。
NOAH College @スタジオノア駒沢店さんと、フェンダーミュージックさんと、そしてもちろん鈴木健治さんに多謝 (^ ^)
マーチン D-28 に3種類のマイクをセッティング ~ 山本彩の場合 @ AKB48「365日の紙飛行機」
今さらながらだけれども。
AKB48「365日の紙飛行機」なのである。
NHK 朝ドラ「あさが来た」のテーマソングである。
Aメロの出だしが水色の街みたいだし。
歌詞が教条的すぎる。
てか、そもそも AKB とか興味ないし(BABYMETAL には入れ込んでるけど)。
とか何とか色々あって、まったく興味がわかなかった。
しかしながら。
たまたま目にしたこの動画にはブッ飛んでしまった。
文字通り、椅子から転げ落ちた。
他でもない。
NMB48 の山本彩がマーチン D-28 で弾き語りをやっている動画である。
イイ。
実にイイ。
弾き語りの手本のようなステージングである。
まず何よりも立ち姿が美しい。
美しすぎる。
凄みのある美しさというか。
そして、歌っている表情が良い。
オーディエンスへのアイコンタクトも上手いし、プレゼンとかで良く言われる、いわゆる”デリバリー”が全般的かつ圧倒的に上手い。
そして、声が気持ち良い。
心地良すぎる。
アイドルがアーティストをやるといかにすごいことになるか。
それを垣間見たような気がした。
鬼に金棒。
ウルトラマンにこん棒。
ヴィジュアル的にはアイドルとして。
音楽的にはアーティストとして。
一粒で2度愉しませてくれる山本さんは本物なのであった。
AKB48 公式で見られる MV/PV も悪くはないが、僕にとってはどうにもありがち過ぎて退屈。
しかし、この山本彩ソロのスタジオライヴは秀逸かつ珠玉のパフォーマンス、実に強烈すぎる。
んでもって。
ギタリストとしての山本彩である。
色々調べてみると、このお方、かなり歴戦のギタリストのようで。
中学時代にはバンド組んでバリバリのロックギタリストやってたみたいだし。
D-28 での弾き語りが堂に入っているのもうなずけようというもの。
ところで、この D-28 である。
山本彩嬢が表紙を飾る『アコースティックギターマガジン』2016年秋号(Vol. 70)によれば、このギターは「和音が柔らかくって、きれいにスーッと入ってくる感じです」とのこと。
確かに、この動画からも豊かな倍音に恵まれた素晴らしいサウンドを聴くことができる。
動画を見ると、どうやら3種類のマイクで音作りをしているようで。
某スタジオのオーナーさん(仮にT氏としておこう)によれば、3種類のマイクを使っている理由として考えられるのは、スタジオ内PA用と放送用を分けてバランスしている可能性大、スタジオ用はハウリングとの関係上ピエゾの比率が高く、放送用は音質重視でマイク2本からの音をメインにしているのではとのご指摘。
納得。
さて、そのマイクたちである。
1つ目は、ブリッジ下に埋め込まれているであろうピエゾ。
動画内では、エンドピンからシールドケーブルが出ているのが確認できる。
アコギマガジンによれば、フィッシュマン製のピックアップとのこと。
同誌グラビア写真では、サウンドホールから少しだけその配線が顔を出している。
2つ目は、ギターの前に立てられたガンマイクのようなルックスのマイクである。
サウンドホールのネック側を狙うような形でセッティングされている、黒くて細オモテのマイクだ。
T氏によれば、これは Shure SM57 であろうとのこと。オフマイク気味だし、メインには使っていないようだし、恐らくは低音や空気感を補っているのではとの見解。
3つ目は、ギターの側板下側からツツーッと伸びている、実に怪しげな(笑)マイクである。
T氏によれば、これはおそらく DPA VO4099 であろうとのこと。
「コンデンサーらしく感度が良く、近くを通る人の足音まで拾うので、ボーカルも相当かぶる」のではとのお話。
その性格上、ハウリングを起こし易いので、スタジオ用には少し混ぜている程度で、放送用はこれがメインではないかとのこと。有識者ならではのお言葉である。
ちなみに気になるそのお値段、千葉にある通販で有名な某楽器屋さんでは、税抜き5万円程度の値札が付いているようだ。
ライヴなどでの使い勝手の良さやパフォーマンスの高さを考えれば、決して高くはない買い物のようにも思えたのだが、現物を実際に試したことのあるT氏によれば、このアイテム、なかなかに強者らしい。いわば、使用者を選ぶヤツというかw
まず48Vファントム電源が必要。また、ギター用アタッチメントはあるものの、ケーブル処理含め、全般的なセッティングにそれなりの時間を要する。
よって、プロフェッショナルなプレーヤーが1時間くらいのステージでじっくり使うケースで、かつ事前テストやPA側の準備もちゃんと出来る環境が必要なのではとのことであった。
そもそもこの DPA というメーカー、基本的に、アマチュアユースというよりはプロユース寄りの製品を作っている会社という位置づけのようだ。
山本彩自身のステージングもすごいけれども、使っている機材にもさりげなくも確実に色々と創意工夫がなされていて、さすがはプロなのであった。
ギター弾きの末席を汚す自分にとっては、今後も要チェックな逸材として、新たにブックマークすべき対象となったのでありました。
件の動画……↓
3月14日。元モップス、鈴木ヒロミツさんの命日
かまやつひろしさんが3月1日、膵癌で亡くなった。享年78。
ちょうど10年前の今日。
すなわち2007年の3月14日。
元・ザ・モップスのヴォーカリスト、鈴木ヒロミツさんが肝細胞癌で亡くなっている。享年60。
お二人ともガンと戦っていた。
合掌。
ヒロミツさんが亡くなってすぐ出版された本がある。
タイトルを『余命三カ月のラブレター』という。
僕も未だに持っている。
僕は本を買うと、必ず購入年月日を最後のページに書き込んでおくのだけれども、この本のそれは「6-15-2007」となっていた。ヒロミツさんが亡くなってから、約二か月後に買ったことになる。
で、その内容である。
前年末に体の不調を覚え。
正月に病気の宣告を受け。
「今年の桜はもう見られないかもしれない」
そう嘆きながらも、昔のことを思い起こしながらヒロミツさんが全身全霊を傾けて執筆した、文字通り入魂の作である。
この本の第二章には、モップスの全盛期の話が色々と綴られている。
日本におけるサイケデリック・サウンドの草分けとして、モップスがどういう風に音楽シーンに斬り込んで行ったかが克明に記されていて、非常に面白い。
当然ながら、ザ・スパイダース、ザ・ヴィレッジシンガーズ、ゴールデンカップス、その他諸々、当時第一線で大活躍していたアーティストとの逸話が次々と出て来る。
ちなみに、かまやつさんのいたスパイダースは、モップスが所属していたホリプロでの先輩に当たる。
モップスの解散について触れた部分には、「モップスは解散するまでずっと仲が良かった」というくだりがある。
バンドの解散というと、一般的には色々と難しい問題があったりするケースも散見されるが、少なくともモップスの場合にはそれが該当せず、極めて平和的かつ穏健に事が運んだことがわかる。
モップスといえば去年、2016年6月。
東中野のカフェじみへんで、元モップスのベーシスト三幸太朗さんのライヴを拝見する機会があった。
現在は、三幸太朗 with サイケデリックスというバンドでヴォーカルとベースを担当しておられるのだが、この日はアコースティックセットで往年の名曲から新曲まで、幅広く披露してくれた。
ライブがハネてからは、色々と当時のお話が聞けたりして、非常に楽しく、また充実した日であったのを良く覚えている。
時を置かずして、その3か月後。
9月には同じライブハウスで三幸さん & 氏の大先輩との共演を見る機会に恵まれる。
他でもない、スパイダースでベースを弾いていた加藤充さんとのジョイントライヴである。
すでに伝説化しつつあるモップスとスパイダースではあるけれども、お二人のジョイントライブはまさに圧巻の一言であった。
何せ、伝説化しているバンドの元メンバーの方々の共演を、まさに目の前で見ることができたのであるから、当然といえば当然か。
終演後、加藤さんとも少しだけ話をさせていただいたのだけれども、バンドを解散してからもかまやつさんとは変わらず交流があったようで、ステージを共にしたときのことなど、色々と興味深い話をしてくれた。
カフェじみへんといえば、先日、カウンターの上で珍しいシングル盤を見つけた。
モップスの「たどり着いたらいつも雨ふり」である。
歌詞カードが手書きとなっており、しかもギターのコードが付記してあったりして、さりげなくもしっかり味のある仕上がりとなっていた。
何というか、当時が偲ばれる逸品なのである。
拡大してみると……。
歌詞カードには、メンバーの名前が列記してあるのだけれども、トリビア的見地から(?)ちょっと興味をそそられた。
つまり。
まあ、大したことではないのだけれども(笑)。
三幸太朗さんの表記が、「三幸太郎」となっていたり。
また、鈴木ヒロミツさんの表記が、「鈴木博三」となっていたり。
何気にこういうことに興味を引かれたりするのは、たぶん僕の悪いクセか。
とまれ。
鈴木ヒロミツさん、10回目の命日。
また、かまやつひろしさんが先般召されたということで、心に移りゆくよしなしごとを、そこはかとなくぽつらぽつらと書き綴ってみた次第。
改めて……。
合掌。
新入社員 VS 教育担当 ~ ザ☆バトル 『愛の係長』 仁義なき闘い
新人OL VS 新人教育担当・係長 ~ 仁義なき闘い
『愛の係長』
春!
桜満開!
新人が入って来る季節。
新入社員。
新人研修。
新社会人。
新人OL。
管理職。
サラリーマン。
ビジネスマン、色々ありますw
新人教育担当になったからといって、楽しいことばっかりじゃないしw
オリジナル曲か? カバー曲か? 古典的かつ哲学的、あるいは神学論的な。 その1
“アマチュアミュージシャン”の端くれとして活動を始めてから、ン十年が経つ。
その間、ときとして大いに盛り上がったりする話題があった。
「オリジナル曲をやるべきか? カバー曲にすべきか?」
という、あれである。
古典的かつ哲学的。
あるいは神学論的な議論と言っても良い(笑)。
かような“命題”(?)の性格上、正解は存在しない。
僕が回答するなら。
自分がやりたいものをやれば良い。
これに尽きる。
オリジナルか、カバーかなど、考える必要もなく、ただひたすら自分の本能に導かれるまま、やりたい楽曲をやればよろしいと思うのである。
音楽の本質はコミュニケーションであり自己表現ってことらしいが、オリジナルをやろうがカバーをやろうが、どのみち両方とも完遂することは不可能ではないはず。
洋の東西を問わず、伝説的ミュージシャン、スーパースターとカテゴライズされるような方々でも、カバーはいくらでもやっているわけだし。
要するに。
考えるだけ、議論するだけ時間の無駄という気もするのだが、バンドのリハの後などにこの話題を持ち出したりすると、勢い盛り上がったりするので、場を熱くする効能があるという点からは、実に役割のあるトピックなのやもしれぬ。
酒席の場持ちが悪くなったらど~ぞみたいな(笑)。
ところで。
昨今のアマチュアミュージシャン界隈の傾向として、オリジナル曲を回避、いや忌避すらするような風潮があるような気がする。
某“短文型SNS”なんかで、例えば『オリジナル曲禁止』とか検索してみる。
あるわあるわ、出て来るわ。
ざくざくと。
要するに、アマチュアによる音楽の現場では、オリジナル曲が嫌われている。
とまでは言わないにしても(苦笑)、まあ、あまり歓迎されていない状況となっていることは否めないようだ。
僕が参加する企画などでも、オリジナル曲をやる人はごくごく限られているケースがほとんど。
やはり、根本的にやりたがる人が少なくなって来ているような、あるいはあまり好かれていないような気がするのである。
なぜか。
「歌詞は使い古された言葉の羅列、メロディはいかにもありがちで陳腐なシロモノ。レベルの低い『オリジナル曲』を聴かされるのはツラい」
「自分の歌詞の世界に入り込み、自己陶酔して歌ってる姿がキモイ」
「皆が知っていて、皆で盛り上がれるカバー曲の方がイイ!」
このあたりが、オリジナル曲否定派の主たるポイントかと思われる。
んでもって。
断言してしまおう。
これらはすべて正しい(笑)。
オリジナル曲をやる頻度の高い自らを省みてつとに思う。
あ~、オレ、人様に迷惑かけてるな~。
ええ、ええ、かような自覚はあります。
ありますとも。
十分に。
十二分に。
いや、二十分に、あるいはそれ以上に。
それでもなお。
やはりオリジナル曲に拘泥してしまう自分がいるわけで、聴いてくださっている方々にはいつも御礼を申し上げつつ、密かに詫びをも入れていたりするわけで。
そういえば。
ここ数年、YouTube などヴァーチュアルではもちろん、リアルでも超人気のグループがある。
他でもない、Goosehouse である。
あそこが一気にブレイクしたのも、カバー曲によるところが極めて大きいと思う。
とにかく、世にある名曲の数々を実に上手く、巧みにアレンジし、圧倒的な歌唱力と演奏力で聴かせる、見せる。
使われている楽器はアコギやエレピなど、実にシンプルな編成なのに、とんでもなく魅力的なコンテンツとして魅せている。
この Goosehouse さん、単に動画を見ているだけでも楽しい。
しかし、自分で歌ったり演奏したりするアマチュアミュージシャンにとっては、様々な面から参考となるヒントがてんこ盛りだったりして、「あ~、この曲はこういう風にやればいいのか~」と学ぶところ、得るところ極めて大だったりもする。
アマチュア界隈において、オリジナル曲よりもカバー曲が好まれる風潮には、Goosehouse のようなトレンドも少しく影響を与えているような気がする。
とはいえ。
なお。
僕個人的には。
やはりオリジナル曲で行きたいと思うのである。
そしてまた、人のオリジナル曲を聴いてみたいという嗜好があるのである。
何といっても、歌っている人、演奏している人の個性というか、その人にしか出せない世界というか、とにかくその人ならではのものが見えるのは、やはりオリジナル曲であると思われ。
「カバー曲でだって、いくらでも個性は出せるっしょ」
はい、その通りです。
でも、オリジナル曲の方がその人の人となりというか、人間くささのようなものがより鮮明に見えるような気がして圧倒的に面白いのである。
少なくとも、僕にとっては。
『オリジナル曲禁止』なんて言葉を検索しても、「検索結果と一致するものはありません」というメッセージが出るような時代が来ることを夢見つつ(無理か。笑)、細々とでも良いから、とにかくオリジナル曲をやって行きたい、聴いて行きたいと改めて思う土曜の夕刻なのであった。
(※その2に続く)
浅香唯『C-Girl』 ~ Bメロが聴かせる曲は間違いなく名曲なのだ
どんな楽曲でも、共通だと思うのであるが。
曲の展開において、最も重きを置かれるのはサビ(chorus)なわけで。
その次に重要なのが、出だしからのAメロ(verse)か。
ツカミはOKって感じで。
んでもって、Bメロ(bridge)というのは、サビでの盛り上がりを効果的にキメるための前哨、前フリみたいな……?
どちらかというと、Bメロというのは裏方さんというか、縁の下の力持ち的な立ち位置にいるような気がする。
A-B-C のラインにおいて、何とな~く地味なポジションにあるというか。
しかしである。
やはり名曲といわれる作品には、Bメロが素晴らしいものが少なくない。
てか、多い。
Bメロがイイ曲は名曲である!と言い切ってしまっても良いw
で。
浅香唯の『C-Girl』である。
実に見事な展開なのである。
Bメロがさりげなく転調していて、歌詞も何気なく視点をずらしてあったりする。
で、サビに入ると元のキーに戻り、一気にテーマになだれ込み、ブリ盛り上がるという趣向。
上手いな~。
とはいえ。
楽曲が良いだけではヒットしない。
この曲がヒットしたのは、最終的にはやはり浅香唯という類稀なる才能を持ったアイドルによって歌われたところも大きいと思う。
しかし。
それでもなお。
この曲がヒットした要因の一つとして、楽曲の凄さも大きく寄与していたと考える。
まさに匠による名作なのである。
ところで、そうだ。
転調が絶妙と言えば、やはりTK氏などもしかりで、かつてのヒット曲にはかなり取り入れられていたような記憶。
あくまでもさりげなく。
何気なく。
淀みなく。
僕自身も作詞とか作曲の真似事をしている関係上、時には転調なんかも取り入れたりするのだけれども、ブリッジで使うのがせいぜいで、曲中にさりげな~く埋め込む匠の技にまではまだまだ至っていないという状況。
近々挑んでみようかと……。
思ったりもしている。
ような気がする。
時期未詳w
2B decided ...