水野由結の闘争本能〜勝負前の真剣な眼差し

さきほどツイッターでもつぶやいたことなのだけれども。

この写真、僕の大のお気に入りの一葉である。

言うまでもなく、BABYMETAL の Yuimetal こと水野由結である。

本来の彼女は、基本的に「可愛い」キャラである。
だが、この写真では彼女の「カッコイイ」ところが全開となっている。

試合前のアスリート、ちょっと不安げながらも、勝負直前に精神を集中させているスポーツ選手のたたずまい。

彼女は、ふだんのグダグダっぷり、ブチ抜けっぷり（良い意味ですよ、もちろん！ｗ）からはあまり想像できないが、かなり運動神経が良いらしい。

聞けば、反復横跳びが大の得意とのこと。
オリンピックだか体育祭だか、導入されたらいいのにと言っているらしいから（？）、本当に得意なのだろう。
ちなみに僕は中高時代、体力テストの反復横跳びにおいて、ボトム５人ぐらいの常連だったような希ガスｗ

反復横跳びといえば、身体能力のうち“敏捷性”を示すことにうってつけのスポーツテスト種目。
要するに、水野由結には抜群の敏捷性が備わっているということだ。

今さら僕が言うまでもなく、このあたりは彼女のダンスを見れば歴然、一目瞭然。
ありきたりの表現ながら「キレッ、キレ！」のダンスなのである。

運神経抜群の水野由結だからこそ。
ステージ直前の緊張感あふれる表情、背筋をぴんと伸ばし一点を見つめ集中している姿がアスリートに見えてくる。

何というか、オリンピックで日本を代表してこれから勝負をキメようとしているスポーツ選手の横顔なのである。

“Yui ちゃん”なんて気安く呼べない雰囲気。
いつものホワンとしている「かわゆい」“ユイちゃん”とは違う顔。

“Yuimetal”という呼称……まあ、悪くはない。
でも、敢えて言うなら、それもこのカットには不都合。

まさに、“水野選手”と呼びたくなるぐらいの凛々しい表情である。

そういえば、この写真、昨年７月７日、イギリスは Sonisphere のフェスで撮られた１枚。
ってことは、メタルの本場に日本から乗り込んだアーティストとしての１枚なわけで、その意味ではオリンピックのアスリートを引き合いに出しても、あながちかけ離れているともいえまい。

さしずめフィギュアスケートの選手、浅田真央のチームメイトといったところか。

表情は硬い。
緊張感はピークに達しているようだ。
心に一抹の不安を抱えている感じ。
ひとたびステージに出れば、自分ひとり。
もちろん、チームメンバーはいる。
でも、他のメンバーに迷惑をかけるわけには行かない。

誰かが横に来て手を差し伸べてくれるわけでもない。
自分に与えられたタスクは、自分で遂行するしかない。

極度に張り詰めているのも当然だ。

何しろ相手は５万人なのである。
初めての海外ロックフェス。
しかも、本物のメタルヘッズたちである。

ロンゲ。
スキンヘッド。
黒Ｔ。
タトゥー。
むくつけき野郎どもが大半。
ネーサン連中ですらゴツかったりする。

それにだ。
欧米のメタルフェスたるもの、下手なパフォーマンスをすれば、ステージにビンが飛んできたりすることもあるらしい。
ガクブルは当然。
１５才の大和撫子ですもの。
日本に帰れば普通の女子中学生ですから。

髪に結ばれたリボン。
赤が程良く織り込まれた衣装。
口元にある黄色いマイクロフォンの先端（卵ボーロという形容あり。いいねｗ）。

これらは、水野由結をしていかにも年齢相応の“女の子”に見せている。

しかし。
しかしである。
もちろん、単なるオンナノコではない。
立派なエンタテイナーである。

心の中にある熱い気持ち。
「絶対に勝ってやるわ！」という硬い意志。
赤くメラメラと燃えたぎる闘志。
闘争心　〜　アスリートのそれに匹敵すると言っても過言ではない程の闘争本能。

ヘタに身体にでも触れようものなら、こちらの指先がさっと切れ鮮血がほとばしり出るのではないかと思われるほど研ぎ澄まされた空気感。
全身に漂う妖気。
爆発寸前の膨大なエネルギー。

それらがこの横顔、そして身体全身から僕のココロにガッツリと伝わって来る。

ったくもう、水野由結、カッコ良すぎ。
やめてほすぃｗ

そういえば、そうだ。

去年の年末も年末、１２月３０日に NHK FM で放送された“メタルゴッドＪＰ”において、BABYMETAL ３人のインタヴューが流れた。
その中でくしくも水野選手、Sonisphere ステージ出演直前の心理状態について熱く語っていた。
語り口がまたさりげなく可愛いんだけんども、やっぱりこの写真みたくカッコ良くもあるんだわ。

ホレボレするねえ……。
しみるねえ……。

ほんと、BABYMETAL は奥が深い。
ヱビスビールと焼きそば UFO が旨い、土曜の夜。