されどロックな日々 - ANNEX

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BABYMETAL 原点回帰 〜 3人はいつからすごかったのか 〜 原始的ななまめかしさの周辺等


【BABYMETAL 原点回帰 〜 3人はいつからすごかったのか 〜 原始的ななまめかしさの周辺等】

昨今、ベビメタ界隈の動きはすさまじい。
1日か2日でもちょっと目を離したすきに、とてつもなく物凄いことが起こっていたりする。
情弱の僕などは、すぐに浦島太郎状態に陥ってしまう。

世の中には、環境が人間を作るという言葉があるらしい。
まさにそのとおり。
世界各地の大舞台が、毎日のように3人を磨き上げている。
もはやあの3人の女子たちは堂々のスーパースターなのである。

だから。
お茶目なサングラス(らしきもの)をかけた姿ですら、もうカンロクなのである。
迫力なのである。
渋いのである。
3人をして“姐さん”と呼ばねばならない、義務が生ずる所以である。

んでもって。
このところ、輝きまくっている御三方である。

振り返ってみて。

「BABYMETAL は、一体いつからすごくなったのか?」

というシンプルな疑問。

僕がベビメタにのめり込み始めたのは、つい最近、昨年のことなので、自らの経験を通し全歴史を俯瞰した上で何かを言うことはできないが、特にそのようなプロセスを経なくても、既存の様々な情報のピースをかき集めることによって、比較的容易に見えて来る景色がある。

んで。

結論を先に言えば。

「最初っからすごかった」w

ということになろうか。

……。

まず“素材”からして並みではなかった。
3人のスーパースターな女子たちをして“素材”などと形容するのは失敬とは十分認識しつつも、やはりエンタメ業界たるもの人間がすべてなわけで、事業法人にいう原材料に相当する。

んで。
その“素材”が、実は十二分なクオリティを持った“人材”であったということ。
つまり、すうゆいもあが、生来、とてつもない才能、才覚に恵まれた存在であったということ。

これら名馬が、くしくも2010年当時、アミューズというプロダクションに在籍し、小林氏という伯楽の一顧を得たことによって重音部が形成され、一気にすべてが動き始め。

3人それぞれの存在自体が奇跡なら。
そのコンビネーションが作られたということも、さらにそれを上回る奇跡といえよう。

以降、3人をサポートするために。
エンタメ業界の各方面でトップクラスのエキスパートを取りそろえた強力なチームが結成され。
もともと天才的な素養を持っていた3人であり、またすでにそれなりのキャリアを持っていた3人ではあったが、まずは重音部、“チーム”の原石として強力に磨き上げられ始めたわけで。

この3人、才能に恵まれていながら、さらになお貪欲に学び続け、さらなお努力を一切惜しまないという、げに恐ろしき特性を持った存在なのであって、ベビメタが2015年の今、とんでもなくすごいことになっているのは、別に最近いきなり始まったことではなくて、結成された2010年の時点ですでにずば抜けて突出した存在であり、またそれ以降も確実かつ着実に経験を積み、たゆまなく成長し続けて来たがゆえなのである。

しかもその上である。
今でもなお安住することなく、進化し続けているという驚愕的事実。

北米や欧州など、今年のワールドツアーの映像を見ると、歌、踊りとも、3人のパフォーマンスはますます凄みを増しており、もはや僕にとっては YouTube 動画などを見ているだけで、背中がぞくぞくするほど魅惑的な存在となっている。

来たる日曜日、6月21日のライヴ@幕張メッセがかなり心配だ。
YouTube で見ているだけでもヤバいのに。
生で目の前であの3人を見たら。
卒倒するやもしれぬ。

かように、昨今のパフォーマンスがソフィスティケートされ、シャープになっている一方において。
少し昔の映像が、これまたとてつもなく素晴らしいのである。

例えば、今から3年前、2012年に録られた「いいね!」のライヴ映像。
ツインテールのすうと、ロングなポニーテールのゆいもあによるパフォーマンス。
今に比べるとまだまだかなり荒削りというか、明らかに今ほどのシャープさはないし、洗練されてもいない。

しかし。
一心不乱に歌い踊る3人の姿からは、何というか。

原始的ななまめかしさ。
のようなもの。

が伝わって来る。
うまく言えないが、イノセントであるがゆえの。
こちらの心に問答無用でぐさっと斬り込んで来るところの。

根源的なエネルギーというか。
怒涛のパワーというか。

すげ〜。

昨今、可愛さのみならず、美しさをも併せ持つようになり、少しく大人の表情が垣間見えるようになってきた姐さんたちではあるが、2012年当時ですでにかくも魅力的、あるいは蠱惑的ですらあったわけで。

このあたりはさらに時代をさかのぼり、2010年当時の映像を見ても同様のことがいえよう。

要するに。
そもそも、ベビメタはいつからすごくなったのかなどという僕の疑問自体が、根本的に今さら感が否めない愚問なわけで。
それでもなお、敢えてそれを考え、原点回帰を試みれば、すでに重音部の発足当初から、とてつもなくすごいポテンシャルを秘めていたということに気づかされる。

                  • -

そんなことをぼんやり考えていた週末であった。
僕の目に、音楽評論家のセンセが書いたという、ベビメタに関する記事が飛び込んで来た。
一介のファンのお方が書いたお気軽なブログエントリーではない。

超有名ポータルサイトのエンタメセクションに掲載されていた、れっきとした評論記事である。

いわく。

「あまりにもストイックすぎて、一分の隙もない<やらされてる感>の美学に到達しちゃったアイドルが現われた。そう、BABYMETALである」

「そんなBABYMETALがいま、<21世紀最大最強の瓢箪から駒>になりつつある」

「BABYMETAL最大の魅力は、「アイドルがヘヴィメタルを演る」という<茶番>を全身全霊賭して具現化している点にある。馬鹿馬鹿しければ馬鹿馬鹿しいほど、その完成度は高い」

ほう……。

姐さんたちのパフォーマンスが“茶番”であり、“馬鹿馬鹿しい”と。

なかなか元気の良い記事のようである。
センセの鼻息は荒そうだw

話を。
聞こうか。


(この項続く)