されどロックな日々 - ANNEX

「されどロックな日々」、別館 (ANNEX) でございます (^^)

BABYMETAL 〜 歴史の目撃者 〜 チケット及びあの日にかえりたいの周辺部等


【BABYMETAL 〜 歴史の目撃者 〜 チケット及びあの日にかえりたいの周辺部等】

ほんの9か月前。
2014年6月。

僕がベビメタに本格的にのめり込み始めてから3か月目。

渋谷は O-EAST で初めてベビメタを観た。
かなりの至近距離で。
MOSH'SH の激しさ。
初めて洗礼を受けた。
同時に感銘を受けた。

7月。
同上@ O-EAST

8月。
サマソニ
ベビメタの出番よりかなり早めにステージ前に場所を確保し、これまたかなりの至近距離で観ることに成功。
僕らよりも前から場所を確保していた人たちによれば、ベビメタファンをステージ上から露骨にディスるアーティストがいたらしいが、それもまたベビメタが目立つ存在に成長しつつあった証といえよう。

9月。
幕張メッセ、2 days。
初日はアリーナAブロック。激しいモッシュに巻き込まれた。
2日目はスタンド席。ステージを至近距離から見ることこそできなかったが、ホール全体、ステージ全体を見渡せる場所だったので、これまた初めての経験、別の意味で満足。

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というわけで。

昨年6月から9月。
このたった4か月間に「5回」ベビメタを堪能することができたのである。

いや、初回の O-EAST が6月23日で、幕張2日目が9月14日なので、“数え”では4か月であっても、“満”で考えると丸3か月も経っていない間に5回見たことになる。

5回!

しかも、O-EAST という、キャパが千人ちょっとという小さなハコが2回。
至福のときであった。

当時は特に幸せとか Sugoi ! とかいう感覚は全然なくて。
まあ、何というか。
こんなもん? 
みたいな。


何年も前の話ではない。
ホンの9か月前から、半年前の話なのである。

しかし。

今ではもうああいう僥倖はゼッタイあり得ない。
それを身に染みて感じている。

嗚呼。



そういえば。

ベビメタのファンになったばかりのころ、古参のメイトさんたちが実にうらやましかったのを覚えている。

特に2012年7月の鹿鳴館。コルセット祭。
あのカタカナTシャツ、欲しすぎる。
RockMayKan といえば、日本のメタルの大御所たちが数多く出演したハコである。
僕自身、もう何回通ったか覚えていない。

同年12月の赤坂ブリッツ
『Over the Future』のビデオが録画されたあの神ステージだ。

これら2回のステージに立ち会えた人たちが心底羨ましかった。
あと2年早くベビメタに気づいていればと柄にもなく後悔したりした。
2012年のステージ衣装が良かったという部分もある。


しかしである。

2012年当時にメイトさんをやっていた人たちに嫉妬を覚えていた自分ではあるが。

今や、9か月前〜半年前の自分のことが妬ましくなっているw

何しろ。
今じゃ、3か月先の幕張のチケットを。
ハラハラしながら。
いや、半ばおびえながらと言っても良いw
必死の形相で入手しなければならないのである。

たった9か月前〜半年前には、丸3か月にも満たない期間中に、観客として連荘5回もステージの現場に立ち会うことができたのである。
あのころが懐かしい。
今は無き青春の思い出である。
(※BGM スタート → 『あの日にかえりたい』by 松任谷由実

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来たる6月の幕張チケット。
僕は一切の冒険を排除し、ノーマルチケットを第一希望にし、超の名をいただくプレミアムはもちろん、第二希望すら無しという、実にしおらしいアプローチを取り、何とか入手することができた。

3月14日土曜午後。
THE ONE メンバー限定の販売について当落が発表になった、まさにその直後から、オークションなどでかなりの数のチケットがさばかれるに至った。

ファンでもない連中がファンの足元見て商売してやがる。
ふざけた奴らだ、許せない。
と、思った。

とはいえ、これもまたベビメタがビッグになった何よりもの証なのかもしれん……。

高値で取引されているのは、多少、業者による飢餓感、渇望感をあおるような演出は否めないにせよ、基本的には誰が誰に価格を強制しているわけでもなく、フリーマーケットエコノミーにおける需要と供給とが交差しているポイント、両者がバランスしているところで決定されているわけで、つまりは市場の論理によって決定されているのであって、それはそれで実に妥当、誠に順当なことなのである。

と、自らを納得させようと試みる自分もいた。


と同時に。

売りさばいてる奴らが羨ましい。
こんなに高く取引されているのなら、オレもノーマルのチケットはもちろん、超の付くプレミアムチケットまで手を広げて冒険して、商売すれば良かった。
ベビメタメイトの素性を隠して、いっぱしの転売屋のマネすれば良かった。

それができない自分に腹が立つ。
だから商売してる奴らが妬ましくてムカつく。
なんて考えてみたり。

一方。

そういえば、1月のSSAの3日前ぐらいには、チケットのマーケットにおいて、行き先(買い手)を失っていた、要するにあまり良席ではなさそうな(?)物件が額面割れで投げ売り状態になっていたような記憶もある。
業者の演出したバブルの崩壊?
1980年代、日本の不動産バブル。
17世紀、オランダのチューリップバブル(いきなり時代がすっ飛ぶw)。
そう、市場論理なるものは諸刃の剣なのである。

だけどさ〜、ノーマル価格よりも安く手に入れる人がいるなんて、それはそれで羨ましすぎるじゃねいの。

なんていう実にもろもろ多岐にわたることをあれこれ真剣に考え、ひがみ・そねみ・ねたみな感情に毒された、実に狭量極まる自分を嫌悪する自分がいて、妙に腹が立ったりもした。

3月16日月曜午後。
横行する転売に関して、THE ONE 公式が声明(のようなもの)を発表した。
お怒りはごもっとも。

とはいえ、まあ、これまたビッグになるプロセスにおける通過儀礼のひとつと前向きに捉えてみたい。
狭量な自分から一転、成長した自分を感じる今w

次回以降、何らかの対策、方策がとられるものと推測する。
でも、いちいち顔認証とかだったらヤだな。


考えてみると。

BABYMETAL という、一(いち)アーティストが、日進月歩ならぬ秒進分歩の超ハイスピードで大きく成長している姿を目の当たりにしている昨今。
かような経験はこれまでの僕の歴史にはなかったし、今後あるとも到底思えない。

たぶんではあるが。

今の今、日々自分が経験していることは、かなりすごいことなのだろうと思う。

今から3か月後。
今を振り返って懐かしがっている自分がいるかもしれない。

あるいは半年後。
1年後。
3年後。
5年後。
10年後。

今を思い起こして感無量に陥り、思い出に浸っている自分がいるに1千万フォリント

BABYMETAL は、これまで長年(ええ、本当に“長年”w)僕が経験したことのないことを、僕に経験させてくれているようだ。

ベビメタによる、世界的規模の超ハイスピードな快進撃は、エンタメ業界全体の歴史をながめてもそう数は多くないケースであろう。

その点を鑑みるに、ベビメタファンは、エンタメ業界における稀有な歴史の目撃者、証人なのである。