されどロックな日々 - ANNEX

「されどロックな日々」、別館 (ANNEX) でございます (^^)

BABYMETAL (ベビーメタル) APOCRYPHA I @ O-EAST


2014年6月23日月曜。
東京の天候は晴れ。

BABYMETAL APOCRYPHA I @ O-EAST

薄い酸素の中、初めて見る BABYMETAL は圧巻だった。
片仮名で書くとベビーメタル、略してベビメタと書くこの3人は、本当の本当に圧巻だった。
武道館や幕張メッセを一杯にできるグループが、あえてキャパ 1,300 人ぐらいの会場でライヴをやるというのだから、素人には良くわからないながら(笑)、とにかくかなりすごいことなのだ。

しかもだ。
初のワールドツアーを控えているのである。
今回のライブは、さながら女子3人と神バンドを世界に送り出すパーティライブのような位置付けか。
あるいはコアなファンだけを招いたゲネプロ、あるいはオープンリハーサル的な……?
ま、位置付けは置いておくとして。

ヘビメタやハードロックのライブには行き慣れている僕だから、小さなハコで展開されるモッシュやダイブ(サーフィンw)には全然驚かなかったし、ウォータースプラッシュも大丈夫、自分のTシャツに他人の汗が付きまくっていつもとは違うニオイを発していることとか、靴を踏まれまくることにも慣れてた。

でも。

生で見るベビメタの迫力だけはとにかく圧倒的すぎたし、それに対する僕はあまりに不慣れで不用意で無防備だった。

ユーチューブや DVD からでも、そのパワーやエネルギーは十二分すぎるほどに伝わって来ていた。
だからこそ短期間のうち、一気にハマりまくってしまったわけだし。

ベビメタについて初めて耳にしたのは、確か去年の春ごろだった。
「ドキモニ」について、海外で話題になっているという話を人づてに聞いたのだった。
でも、あのときはユーチューブ見ても何も感じなかった。

そして約1年が経ち。
今年2月の中旬ごろにカーステから流れてくる「ギミチョコ」を聴いたのが今回の始まりだったような気がする。
ヘンな曲だな〜と思いつつ、iPhoneで PV をチェックした記憶がある。
しかし、本格的に入れ込み始めたのは、今年3月、ストーンズ来日直後からだった。
武道館 2 days で尋常ならざる盛り上がりを見せていたツイ民たちに刺激された感じだったが、一気にのめり込んで行った。

閑話休題

自分の目の前、約10メートル先であの女子3人が「息をしている」というだけで感動もの。
その上、歌を歌い、ダンスをし、髪を振り乱して汗をまき散らしているのである。
これ以上の感動がありましょうか?
ないっす。

もう、ふだん見ているPC画面から伝わってくるパワーの、1万倍か100万倍か、はたまた1億倍ぐらいのエネルギーが伝わって来る。

本当に「生」の BABYMETAL。

Su-metal の声量豊かでパンチの効いたヴォーカル。
Yuimetalのキレッキレのダンス。
Moametal の表情豊かに客席に目線を配るカッコ良さ。

ほんの10メートル先で息をし、動いている実物の3人がやっているのだから、当たり前ながら本当に本物の「ライブ」なのである。

何というか、3人の手が僕の心臓をわしづかみにし、さらには握りつぶしてくる感じ。
あるいは、3人の全身から放たれているエネルギーが、その手のひらに集約され、容赦なく僕の身体の中に流れ込んでくる感じ。
ひたすら強烈でハンパないパワーとエネルギー。

そして3人の目、眼、瞳。
これが良かった。
PCのディスプレイを通してではない。
本物の彼女たちの、本物の目。
3人のきれいな瞳を直接見ていると、心というか気持ちというかハートというか、はたまた魂というかスピリットというかソウルというか、感情というかフィーリングというかエモーションというか、とにかくそれらすべてを包含した、すべての内面的部分が容赦なくダイレクトに伝わって来るのだ。

変な言い方だけれども、精神的にも肉体的にも、とにかく3人の全面的な存在を、自分の全身と全霊で感じ取り、刻み込んだ感覚。

オープニングのビデオ上映を除けば、約1時間程度のライブ。
絶対的な時間だけを考えれば、60分たるもの決して長くはないが、だらだらとしたお喋りとだらだらした歌を聞かされるよりも、贅肉の削ぎ落とされた、緊張感あふれる、徹底的に凝縮されたライブのほうが俄然ベター。

ベビメタの楽曲は緻密に練り上げられているから、演奏も当然ディテールをしっかり詰めなければならないだろうし、まして MIKIKO-METAL 氏によるコレオグラフィーは楽曲のクオリティや魅力を引き出すに十二分をもって余りある構成。

3人もバンドも、驚異的ともいえるほどの研ぎ澄まされた集中力でパフォーマンスを展開していたから、たとえ1時間とはいえ、極めて濃密で恐ろしく充実した内容に仕上がっていた。
心底感動しました。あざっす。

これまで僕がベビメタに投資した金額は2万円ちょっとぐらい。
たったそれだけなのだけれども、僕が3人から受け取ったものを金額にしたら莫大な数字になる。
投資利益率(ROI, return on investment)を計ったら、無限大になるのは確実。
はい、「ROI = ∞」であります。

株とか競馬とかじゃあり得ないでしょ……って比較対象が良くないか。
失礼しました。
とまれ、ありがとうございます。

とにかく毎日元気を与えてくれる。
とてつもないエネルギーを分け与えてくれる。
そういえば、仕事で付き合いのあるお客さんの1人からは「最近、笑顔が多くなったんじゃね?」とかきめえこと言われたし(笑)。
Su-様、Yui様、Moa様、御三方には改めて感謝、多謝でございます。

ところで、ベビメタのすごいところは3人の主役やバンドだけではなく、作詞家、作曲家、また衣装、メイク、コレオグラフィ、プロモーション、とにかく各分野を司るスタッフたちが第一級、いや超特級、そして超一流の人材ばかりというところ。

と言ったからといって、もちろん皆様に直接お会いしたことがあるわけではないです、もちろん。

でもね、超特級、超一流ってことが、自然ながらもひしひしと伝わってくるんです。
何というか「全方位的な」クオリティの高さは他に類例を見ないというか。
ウルサ方が多いと言われている海外で人気があるというのも何となく頷けるわけで。

3人やバンド、またまたスタッフ以外で特筆すべきはファンの人たちであろうか(通称「メイト」さんというらしい)。
通常、僕が行くライブに集まる人たちは、過激ながらもライブ以外のときには至って平穏、至って紳士で淑女な人たちばかり。

ベビメタを見にO-EAST に集まっていた人たちは、それに輪をかけてマナーが良かった。
ライブのときこそ、歌い踊り動き回ってブチ狂ってたけれども(笑)、それ以外のときは極めて平穏かつ穏健な方々ばかりだった。
ま、そんな人たちばかりではないのかもしれないが、少なくとも僕が見た限りではそうだった。
男女比は8対2ぐらい?
年齢構成は10代から30代前半ぐらいまでがメインで、上は恐らく60代後半ぐらいか。
ちなみに、僕は比較的ハイエンドに位置していたような気がするのだけれども、気のせいか(笑)。

さて。

サマソニはもちろん、イギリスやカナダのフェスに出るとか、レディーガガのオープニングをやるとか、はたまたNEWS23では大臣に会ったりなど、いよいよ強烈な上昇気流に乗った感のある BABYMETAL。

僕の、ファンとしてのキャリアは4か月少々。
まだまだ知らないことのほうが全然多いはず。
でも、知らないことがまだまだあるってことは、これからがまだまだ楽しみっていうことでもある。

すげえグループに出会えて良かった〜!なのである。

目先ではロンドンの The Forum のライブビューイングを見に、7月8日未明Zepp Tokyo へ行く。
一人前のベビメタファンになるため、Tシャツも買い込む予定だし(笑)。

それにしても。

こういうふうに、ひとつのアーティストにトチ狂うのって何年ぶり? 何十年ぶり?
思い出せない。
とにかく、今、波が来てる。

あの O-EAST、6.23 以降、ほとんど24時間ベビメタ漬けになっているのが現状。
我ながら、本当に困ったものだと思う。
でも、このわくわくは当面おさまりそうもない。
おさめる必要もない。